Ｆｉｌｅ２０ 菜の花
ウチの長女が生まれた翌日の朝、妻はテレビのニュースで正に「一面に咲いた菜の花」を見て、長女の名前を「菜々子」にすることを決めたそうです。産院に持参していたカセットテープにそういう歌詞の歌が入っていたことと、菜々子という名前が元々候補として上がっていたからではありますけど。
菜の花は初春を彩る花。鮮やかな黄色が冬の終わり、春の訪れを感じさせてくれます。植物としてはかなり強健で、雑草のように川原に生えているのが都会でも見受けられますね。土手の桜が咲く頃には桜色と黄色の美しいコントラストを見せてくれるものです。
ただ、ウチの長女の誕生日は４月末で、「一面の菜の花」というイメージは少し時期はずれな感もあります。妻はよく覚えていないようですが、妻が朝のニュースで見たのはおそらくゴールデンウィーク頃に最盛期を迎える野沢の菜の花畑だったのではないかと思われます。「朧月夜」の歌に出てくる場所ですね。
では一般的な菜の花の最盛期は？正にこれからです。
愛知県内、渥美半島で「菜の花まつり」が始まりました。
暖冬の影響で例年より時期が早い気がしないでもないですが。
そうでなくても早くから花が咲くのは愛知県内で最も南に位置する渥美半島ならではです。
メインの会場となっているのは恋路浜のすぐ近く、おそらく以前フラワーパークがあった場所。そこまでの国道４２号線沿いにも多くの菜の花畑があり、走ってくる間だけでも十分楽しめるのですが。
さすがにここは…正に一面の菜の花。黄色い絨毯を敷き詰めたよう、と言うには背が高すぎますが（最大では私の身長ぐらいあります）、鮮やかな黄色が本当に美しい。緑の葉や茎とのコントラストも良いですね。
あたり一面、甘〜い花の香り…？
「お父さん、なんか野菜の匂いがするね」
…おひたしの匂いって感じですかね。もちろん不快ではありませんが。
まあこの花自体食べられるものですし。キャベツと同じ種類ですからね。
菜の花畑に入り日薄れ…
ちなみに北側の国道、２５９号線沿いの方では夜間のライトアップも行われています。一応帰り道で見てきましたが、そちらはまあ特に…紅葉や桜と同じようにはいきませんよ。向日葵や菜の花の黄色は、やはり陽の光でこそ映えるものでしょう。
写真・文 ： 河村 敬
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