第32回 国道368号線
いきなりですが、高速道路を走っています。
近畿道の紀勢線が一部開通し、南紀方面へは多少楽になりましたか。
紀勢道をわける勢和多気ICを降りると、街道の分かれ道。
おきん茶屋がそのシンボルです。おきん餅をおみやげに如何でしょう。
ここから国道368号線が始まります。
養鶏がさかんでコケコッコー共和国を名乗る看板が強烈です。
山越えの国道なので林道もいくつかあります。入ってみようと思いましたが、どうも舗装っぽい。
一度166号線に合流しますが、すぐにまた別れます。
ここから大型車は通行禁止とあります。峠の区間が狭いからで、酷道の区間ではありますが、バイクでは比較的走りやすい峠です。
国道368号線の多くの区間が、旧街道・伊勢本街道と重なります。
伊勢本街道は伊勢神宮と大和を結ぶ古代の主街道です。山越えの比較的短い街道であるために大きな宿場町はありません。ここ峠もかつての宿場でしたが、昭和年間に廃村となっています。
峠から林道があります。ここはまだダートだと思いますが、また後日の走行としましょう。
美杉のオフロードランドは国道添いにあります。
もちろんエレファントで走るわけには行きませんが。
北畠顕能を祀る北畠神社がこのルートの最大の見所でしょうか。
南北朝時代の後醍醐天皇の側近として足利と闘い敗れて主流を失いながら、神皇正統記にて南朝を本流と主張して来たのは父の北畠親房。その後3代の天皇に仕えましたが、織田信長に滅ぼされました。この地に霧山城を築いたのが顕能です。
霧山城は神社鳥居脇から徒歩で登ります。今回はパスしましたけれど。
こちらは兄の北畠顕家の像ですね。阿倍野で若くして戦死しています。
後醍醐天皇を祀る神社は全国に有るようです。高速交通網があったわけではない古代にこれだけ広がっていたというのはいつものことながら興味深い。
近隣は近畿自然歩道でもあります。そういえばここは三重県、東海自然歩道との棲み分けは?
名松線の伊勢奥津駅も沿線。かつてはもう少し広く、転車台などもあったのですが簡素化されてしまいました。雰囲気のある終着駅だったのですが・・・
朽ちかけた給水塔は残されています。マニアによると思われる記念の印があるのですが、どうしたものでしょうね。
このあたり、すれ違いもやや怪しくなりますが、全体的にはそれほど酷な道ではありません。
名張が近づいて比奈知ダム。意外にこの近辺では大きい方のダム。
ここが終点となるようです。名阪国道まではほど近く。両端が便利なところにあるので、アクセスしやすく走りやすいいい道です。
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