編集長の執筆室

 今月はさすがに書ける環境を用意しなければならない。直前まで何も出来ていなかった。
 さらに、週末がほとんど出張仕事で潰れていたので、日曜日に一気に仕上げる必要があった。
 そんなわけで、予定していなかった執筆室を求めて朝っぱらからお出かけ。



 名古屋駅できしめんを朝食に、乗り込んだ列車は「ひだ」飛騨古川行き。高山線を行く特急だ。いきなり後ろ向きで出発して面食らうが、岐阜から方向が変わるためのものだ。
 高山線および平行する国道41号線は昔からしょっちゅう使っており、目新しいものはないので仕事環境としては良いだろう。



 今回は結構文書数が多いので、VAIOの小さいキーボードでは大変だろうと久しぶりのThinkPad。データが全て入っているので作業の利便性も良いが、VAIOに馴れるとこいつはどうにも大きくて持ち運びは億劫だ。しかし処理速度ももちろん速いので仕事ははかどる。
 半分以上仕上がった頃に列車は高山へ到着。ここまででいったん切り上げてあとは帰りの車中にしよう。



 終点飛騨古川は小京都などと呼ばれる。合併で飛騨市となり、その中心地でもある。



 白壁の土蔵脇に水路が流れ、鯉が泳ぐ。流れが速すぎて鯉はずっと泳ぎながら同じ位置にとどまり続けているのが何か笑える。



 このままさらに北上を続けるつもりなのだけど、問題はこの先の路線が2年前の災害で不通になっていることだ。
 列車は今のところ角川までしか走っていない。そこから猪谷まで4駅ほどの間が不通区間で、バス代行となっている。



 バスは鉄道路線に沿って走る・・・駅間結べば良いのだからもっと早く行く手段もありそうなんだけど・・・ので、やたらと時間がかかる。4駅区間だけで1時間以上かかり、猪谷では列車まで長時間待つことになった。
 昼飯を、と探せば駅前に一軒だけの食堂。最近このパターンでは外れが多いのだが、今回は結構当たりでは。醤油焼きそばが旨い。
 それでもまだ時間があるのでパソコン取り出して調べ物。PHSは入らないのでFOMAで。意外とADSLより軽い場合もあるな。



 時間が合えば乗るかな、と思っていたのが神岡鉄道。全然下調べもしていなかった。時間的には乗らずに北上するタイミングだったのだが・・・

 神岡鉄道は、年内に廃線になることが決まっていた。

 そうと判れば、計画は(有って無いがごとしであるが)白紙に戻して、何はともあれ乗っておこうと。



 この車両、くたびれてはいるが内装は結構凝っている。時季外れで火は入っていないものの囲炉裏を囲むスペースがあり、その他の席もテーブルを囲む様になっている。
 冬の季節に乗れば風情がありそうだが、今年雪が降る頃にはもうこの路線はなくなっている。こうした情報はよほど気をつけていないと、近所のことでもない限りは目にしないものだ・・・



 この路線、「奥飛騨の地下鉄」と呼ばれる。とにかくトンネルが多く、その割合は64%とか。
 距離的にも30分程度で、車窓を眺める機会が少ないことや、沿線に観光資源も多くないので、旅目的だと使うこともなかった。何せほぼ国道41号線に沿っていて車やバイクでなんども通っているから、ワザにこの列車に乗ることもなかっただけ。



 奥飛騨温泉口(温泉まで25kmもあるが)まで乗り通して神岡まで折り返した。オフロードバイクのライダーがひとり、列車の写真を撮って追いかけていた様だ。ある意味同業者・・・か。

 猪谷から富山へ抜ける時間はないので、そのまま国道を走るバスで高山まで戻ることにした。同じルートを帰るというのはどうにも好かんが、こういう地ではそうそう多くの手段もない。



 高山駅ではみたらし団子が売り切れ。飛騨牛なのかどうかは知らんがローストビーフの弁当と列車旅ならではの缶ビール。バイクの時は飲むわけにはいかんけどね。



 そして再びThinkPadの電源を入れる・・・が、セカンドバッテリーが終了。メインバッテリーはかなり劣化していて1時間強しかもたなくなっているので、VAIO用に持っている外付けのバッテリーを装着。VAIOより邪魔にならない。それにこれを使っている間はAC電源扱いなのでフルパワーで動作するからこれまた楽。
 鵜沼で名鉄線に接続する頃にはほぼ全文が出来上がり・・・

 ・・・あっと、「執筆室」がまだだったな・・・

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