サクラサクキセツ
「桜」を題材にした歌が巷にあふれている。
春のごく短い期間にパッとさいてパッと散る桜の花は題材にしやすいのだろう。そしてそれだけ皆に愛されている花である。
暖かくなって桜咲く季節、虫たちも冬眠から覚め始める。
そして私たちライダーも・・・ある地方では昔ミツバチにたとえられたが・・・冬眠から覚める季節となった。
せっかくオフロードバイクがあるのに街の桜ではもったいない。山の桜を見に行こうではないか。
平成の大合併で消えた町、額田から闇苅渓谷を超えるルートを選択する。このあたりも桜の名所となっている。
渓谷だけにちょっと早かったね・・・
まだツボミすら確認できず。それでもあと2週間もすればここもピンク色に染まるのだろう。
本宮山の峠を下り、雁峰林道へと入っていくことにする。
かつては長いダート距離を誇ったこの林道も舗装化が進んで今ではほんのわずかにその名残を残している。杉林の舗装路は滑って走りにくく、舗装が本当に良いとは言い切れんのだけれど。
支線はいくつもあり、それぞれはダートのものもあるのだがこの時期まだ雪が残ることが(特に今年は積雪豊富だった)あり、その昔ここの支線で雪により往生したことから入るのは避けた。
待ちに待ったダートに入った。山の中腹を走っているため意外と展望の利かないこの道もここだけは見通せる。
こんな山奥に住居を構えていた人もいるのか・・・
住民が多ければもっと早く舗装されていたんだろうな。
ダートは早々に終わってしまったので足を延ばして次の林道へ。
本来の目的の桜はこのあたりでは見ることが出来ず。
せせらぎが心地よく感じるのはまだまだ先のことだね・・・
野猿なども川にかかる。街から1時間もたたない距離にありながら山の暮らしが残されていることがうれしい。
続いて新しいと思われる林道へ。ここまでほとんど合わなかったオフロードバイクが増えてきた。
林道がもっとたくさんあった頃は知られていない道もいくつかあっただろうが、今は皆林道を血眼になって探している。
林道から出たところで、この日一番の桜並木に出会った。
花見には宴会、というのが街の桜。山の桜にはそれは似合わないが、華やかな雰囲気はやはり同じ。
桜の実はサクランボであるが、サクランボを採るための桜は花を摘み取る、と聞いたことがある。実を大きくするための手段らしい。虫たちが雄しべと雌しべを結んで・・・というばかりでもないのかな?
我々ミツバチはやはり花がある方が良いな・・・
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