ＯＮ ｏｒ ＯＦＦ
インターネット上で繋がる私たち。文字による会話がはずむこともしばしば。そんなＯＮライン上のやりとりが続くと、直接顔を合わせての会話もしたくなる。そんなときはＯＦＦラインミーティング略してオフミが開催されたりする。
とあるバイクのメーリングリスト、その関係者が集うとあるＢＢＳで「中国地方でも走ろうか」という企画が持ち上がった。久しぶりだねえ、最近みんなで走っていなかったからねえ・・・という具合だがその実態や如何に。
今回の参加メンバー、東は三重から南は徳島、西は広島まで。行ける範囲として岡山集合でどうだ、と。
よく晴れた土曜日、やや不調な挙動をしめす我がエレファント。いかん、このままでは今回のネタは俺か？？？
しばらくすると安定してきたエンジン。兵庫あたりは時間が読めるので予定より１５分遅れ（読めてない読めてない）で集合場所へ。ちょうどＨ氏から電話が入った。なにげに手間取って未だ篠山とか。岡山直行ということで本来の集合場所へ。
バイクの姿を探してしばらく周辺を流していると、反対車線から黒い異様なバイクが。む、Ｔ氏のムルティだ。手を挙げればわかる。こっちも滅多に走っていないバイクだから。
ムルティの試乗などさせてもらいながら人待ち。モンスターがやってくる。お、Ｈ氏・・・じゃないぞ、Ｍ氏だ。ＳＢじゃなかったのか。こりゃー大変だ。
Ｈ氏、Ｓ氏は勝山直行という連絡が入った。それでは、と３人。押っ取り刀でスタートだ。
昼に集合だったわけで、さっそく昼飯としよう。ここから先に予測されるバトルのために腹ごしらえは必要だ。
岡山だからえびめしを探したのだが近くに見つからず。すこし走って立派な道の駅にある郷土料理屋で「くさぎなかけめし」をいただく。「臭木」らしいので、その名の通り香りがきつい。だし汁をかけてかけ込む。
さあ、走り始めよう！
同走する２人、ＭＬではその走りで伝説を持つ人たちである。彼らのバイクはドカ。私もエンジンだけはドカだが・・・彼らは純粋なＯＮロード車、そして私はＯＦＦロード車。
伝説のライダーにドカ。まさに鬼に金棒。
さしずめ赤いモンスターのＭ氏は赤鬼、黒いムルティのＴ氏は黒鬼か。
先導するＭ氏の走りがスイッチＯＮ！
それを追うＴ氏もスイッチをＯＮに。
コーナーの突っこみで一気に方向を変えていくＭ氏。このタイミングは緩慢な大径前輪のエレファントには無理だ。それを追うＴ氏は深いバンク角が印象的なライディング。ブロックタイヤではこれもまた限界がある。前を見ながら走ると事故を起こしそうなのでややよそ見をしながら自分のペースを守る。
通常なら突っこみの差は加速で追いつけるのだが、エレファントよりパワーのあるモンスターとムルティではどうにもならず。
哀れ、象は鬼に狩られることに・・・
この分岐はどちらに行くか。
このあたりの道は実に快適なワインディングロードで、交通量も皆無に等しかった。ＯＦＦ車がいることで結構足を引っ張ってしまったわけで・・・
勝山の町並み保存地区で待ち合わせ。しばし走りのスイッチをＯＦＦにして。
造り酒屋で酒を調達する。ＯＦＦ会にはもちろんこれが必需品だ。
集合がここからになってしまった理由は・・・Ｈ氏のモンスターが変身したからだとか。
変身してもドカ。Ｓ氏のハーレーと合わせ、一行はＶツインまたはＬツインばかりの集団となる。
夕闇の迫る峠道を再びＯＮになったＭ氏が先導する。つられたＳ氏のマフラーがスパーク・・・ハーレーには少し厳しかったか。Ｓ氏スイッチＯＦＦ・・・
あ〜着いた着いたと体のスイッチをＯＦＦに。
料理すべえ、と働くヒトたち。何もしないヤツも・・・俺か。
んでは、乾杯！
さあ、別のスイッチをＯＮにしよう。
なんというか、
伝説は人により伝えられる。
伝説は繰り返される。
深い・・・
そしてまた新たな伝説が作られる・・・
そんな夜も更けていく。そろそろみんなＯＦＦになって・・・
朝。Ｔ氏はすでに出発していた。天気が持ったのは水神様がバイクでなかったおかげか（謎
ドカ３台、ハーレー１台、エンジンのみドカ１台。そしてトヨタ１台。スイッチをＯＮにする場面もなく淡々と走ってそろそろお別れの時間だ。
ここで東西に分かれる。高速道路に乗ってしまえばあとは帰るのみ。同じ方向へ帰るＨ氏は早々に姿が見えなくなり、Ｓ氏も気付かぬうちに視界から消えていた。どうやら俺のスイッチがＯＦＦになったままだったようで・・・
久しぶりのＯＦＦラインミーティングは無事（新たな伝説はあったが）終わり、家に着く頃にはＯＮライン上で帰着報告が届きはじめていた・・・
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