湾岸を渡る風

 梅雨入りの情報が出た。
 5月の週末がほぼ雨に祟られた上にすでに梅雨入りってのは堪らない。晴れていれば少し遠出したかったところ、雨の情報とあってはどうにも。

 しかし。

 日曜日、遅く目覚めてみれば、からりと晴れ渡った・・・というわけにはいかないものの雨の降る気配はなさそうだ。遠出するには遅くなってしまったので、少し買い物がてらにバイクを走らせてやろうか。



 交通の要衝、桑名は古の江戸時代から七里の渡しといって名古屋まで海のルートを持っており、東海道でも重要な位置を占めていたものだ。
 時は流れて現代から未来へ向かい、七里の渡しは湾岸道となって海の上を走る高速道路となって蘇っ(?)た。



 長島PAに湾岸道の見所がいくつか上げられているが、やはり全てが水の上である。
 名港トリトン(東・中央・西大橋)、トゥインクル(木曽川橋、長良川橋)がこのルートの代表的な見所となっている。

 古の東海道では七里の渡しなど水上交通は難所であったわけでだが、新しい東海道となるべき第二東名・第二名神において、この伊勢湾岸区間が最初に開通したというのがなにげに興味深い。



 湾岸道が出来たことで、これまで全貌を見ることが出来なかった木曽崎干拓地が高速上から見渡せるようになった。
 木曽崎のインターチェンジなどがあるのだが、果たして利用者がどれほどあるものか。一度降りてみたことはあるが・・・



 名港西大橋。ここが開通したことから伊勢湾岸道は始まった。
 当時は片側1車線の対面有料道路であったわけで、まさか3車線の高速道路になろうとは思っていなかったものだ。



 伊勢湾は奥行きの深い内海で、その最奥部に名古屋港を中心としたこのエリアがある。
 もちろんビジネス道路として重要な位置づけになるべき道路なのだが、東側が途中で終わっているためにまだ交通量も少なく、観光客がゆっくりと車窓を楽しみながら(よそ見しながら超低速で、あるいは止まったりして・・・禁止項目なのだが)走っていたりする。その横を超高速で走り抜ける車などもいてややスリリング。



 設計年次が新しいので、速度限界は当然高い。また3車線であり、交通量もまだ少ない現状、ここは「飛ばせる」道でもある。



 が、湾岸を走っているということ、またこういった騒音を意識した造りは、風の影響がかなりつよく、バイクにとっては快適とは言いにくい道でもある。
 この道が楽しいのは夜ではないか。港の夜景は美しく、飛ばす必要を感じなくなる。

 この道が本来の役目を果たせるようになるのはもう少し先になるが、それまでの間はゆっくりと湾岸を渡る風を楽しむのも良いかも知れない。

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