今年も無事終わろうという
今日この頃です・・・?

 北の町ではもう雪が降っているらしい。

 ・・・というか、明日は出張でその地域へ行くのだが・・・
 ・・・もっと言うなら、これを書いているのはそこへ行く列車の中なのだが・・・

 今年は冷夏だったことから予想は出来たが、この地域の冬が遅れている。そろそろ雪の便りはこちらにも降りてくるだろう。
 今年も一年が過ぎようとしている。今年最後のツーリングは少しばかり暖かいところへ行ってみようか。



 ツーリングの朝はこれで始まらなければ。
 最近は豚汁定食を出すSAが減ったと嘆く今日この頃。これとて「豚汁定食」ではなく「おふくろ定食」なのだが。



 つまり今走っているのは高速道路だ。
 のんびりツーリングには大きいバイクが似合う。

 いや待て、高速道路のどこがのんびりツーリングなんだ?

 前言撤回。大きいバイクには高速道路が一番似合っている。



 高速道路を降りて国道を走る。
 国道42号線はあまり好みでない。その数字が良くないとも言う。交通量が多く、流れはあまり速くない。海へ出るまでの区間は特にそう思ってしまう。

 しかしそれも近年中には様変わりするだろう。紀勢方面にも高速道路を、と叫ばれ続けて来たが、今まさにそれが実現に向かっている。



 国道42号線に寄り添うように、JR紀勢本線も走る。本線とは名ばかり、1日4往復だかの特急を除けば列車の本数も少ない。
 延々と山の中を走り続けてきたJRが、海へ向かう駅。国道の側にある「梅ヶ谷」の駅はそういう風情を感じる駅。



 近頃もてはやされる熊野古道。
 他の街道に比べて多くの旧街道が残されていることが人気だ。ツヅラト峠が一番有名か。
 荷坂峠もその一部が残っているようだ。なにげにオフロードバイクで入れそうな気がしないでもないが、エレファントでは無理というものだ。

 近代の荷坂峠は一気にトンネルで貫かれる。



 荷坂峠は海への玄関口だ。
 トンネルを越えると、眼前に海が飛び込んでくる。

 海までの坂道を豪快に下る。三重県の道であるだけに、各コーナーには減速舗装が為されている。オフロードバイクはこの舗装の影響をほとんど受けないのがありがたい。
 エレファントがもっとも得意とするのがこういう峠だ。もちろん足の良さ、オンロード寄りのタイヤ、安定感のある車体とトラクションの良いエンジンが効いてのことだが、そこにはもっと大きなファクターが存在しているように思われる。

 それは、ドカのDNA・・・

 そうだ、それに違いない。



 そして海に出た。

 青い空と青い海。そして砂浜。
 砂浜を見ると、降りてみたくなる。もちろん歩いて。

 もちろんこんなふかふかの柔らかい砂にバイクで降りることはしない。それでもラリーレイド用車両、ダカールの海に一番にたどり着いたLuckyExplorerにはやはり砂浜がよく似合う。

 ・・・結局のところ、何が一番似合うのかはその時々によって違うというものだ・・・



 海の幸とて色々あるのだけれど、ここ尾鷲は太平洋に面しているためその魚種は豪快なものが多い。
 カツオは夙に有名だが、なにげにマンボウが置いてあるのが目を奪う。これでもかなり小さなものと言う。



 鬼ヶ城から獅子岩へ。口を開けた獅子の横顔に似た奇岩は道路脇から眺められる。
 象も負けじと・・・



 熊野から距離にして七里。砂浜が延々と続いているその名も七里御浜。夕暮れ間近の冬の海は閑散としていた。
 オフロードバイクのものと思われるタイヤの後が続いている。

 この浜は簡単に降りることが出来てしまうが、ここもまたウミガメの産卵が行われるところだけに、自粛してもらいたい。



 太平洋の荒波も今日は穏やかだ。
 しかしながら、波に洗われる砂は玉状の小砂利となっており、その威力を知らされる。



 地球は丸い。

 見渡す限りの水平線は確かに弧を描いている様に見える。 それは「地球が丸い」という知識が見せる錯覚だ、という話がある。目で見える範囲は丸く見えない・・・と。

 いいじゃないかどうでも。俺の目には丸く見えるんだから。それで良いじゃないか。

 水平線が赤みを帯びてきた。早い冬の夕暮れが迫っている。
 今年の最後のツーリングもそろそろ帰る時間となったようだ。

 今年も一年、無事に終わろうとしている。

 無事に・・・


 気になるヒトは編集後記でも見てくれ・・・

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