File45 維持していくために

 バイクをメンテナンスする。

 その場合、なにかと交換部品が必要になります。
 通常、そうした部品はメーカー系のディーラーから購入することになります。国産メーカーならばたいていの場合注文して数日で入荷しますね。
 ただしそれも現行機種あるいは生産終了後間もない機種のこと。メーカーの部品保有は10年程度です。

 外車の場合はどうでしょうか?
 一般的な消耗部品などは輸入元が保有しているでしょう。これもそれほど時間が掛からないものです。しかし部品によっては本国から取り寄せなどになるとかなり時間が掛かってしまいます。半年以上掛かることもあります。
 さらに古い車種となると・・・意外に、古い車種の部品は外車の方が入手しやすいことがありますが・・・大変です。

 BMWなどの大メーカーはこのあたり入手経路がしっかりしているのですが、国によっては・・・
 そうしたバイクを扱うディーラーでは、必要数を事前に入手して保有していることが多いようです。

 そのメーカー系のディーラーではありませんが、とあるバイク店が所有していたエレファント。10年以上前の車種であり、また並行輸入車であるために部品は入手が難しいですから、そのバイク店ではいくつかの部品を予備部品として持っていたようです。
 その店は九州にあります。初代オーナーはバイク店の店主、2代目も福岡県の人です。それを、はるか離れた三重県に持ってきたわけですから、部品は九州においておく必要もなくなるということで、その部品をいただけることになりました。

 部品は段ボール箱に一杯。その中身を見てみましょう。



 まずはウインカー。2個あります。前後共通ですから2個あれば安心です。転倒でもしない限り、車体に付いているものもまだ風化などしていませんでしたから、あくまでまさかの時の、ということで。



 オフロード車であるエレファント。ハンドガードも付いています。これは無塗装のものが左右各一個。象のマーク入りです。
 現車はACERBISに交換されています。デザイン状は良いのですが、風対策には純正の方が良さそうです。まあ交換するかどうかはわかりませんが。



 右のタンデムステップホルダは、よく見ると折れて溶接で繋いでありました。うまく溶接されており、交換の必要はないでしょう。おそらく部品注文したがなかなか入荷しなかったので溶接したというところではないでしょうか?



 前のスプロケット。このバイク、ギヤ比が変わっています。まだ開けていませんから確認していませんが、歯数が変わっていたとしたらこれを試してみるのも良いかもしれません。
 ギヤ比、少々低すぎていろいろな場面で不都合なので、ノーマルレベルまで上げてみたいのですが、後ろはわりあい簡単にオーダーで作れる(AFAMなどはオーダーメイド可能。現行も見たところその様子)のですが、前は何かと・・・あ、ドカのを探せば良いのか・・・



 オイルタンクキャップです。どこにあるかまだ見てません(爆)



 ある意味、一番ありがたいのはこのメーターケーブルではないでしょうか。エレファントは回転計も機械式なので2本あります。メーターケーブルはなかなか社外品とはいかないものですから。
 油圧クラッチのエレファントの場合は切れる可能性があるのはメーターぐらい。それがあるのは安心です。



 あ〜、アクセルワイヤーもありましたね。これはどうも交換したけどまだ使えるというものの様な。
 アクセルワイヤーはわりと簡単に作れますし、他車のものでも長さが似ていれば大丈夫ですからまあ良いでしょう。とりあえず、車体が動く間は大丈夫かな、予備があれば。



 ブレーキパッドはフェロードのものが前後。
 Nissinのキャリパですから、対象車種は国産車にもあてはまります・・・けど、原チャ用と同じかい(汗)



 エアクリーナーは乾式ですね、これを見る限り。
 しかし、冒頭の写真を見ていただきましょうか。95年式のものですか。

 95年式はキャブ仕様。91年式はインジェクション仕様。

 さて、使えるのか・・・


 だんだん怪しくなってきました。



 ホーンは要らんでしょうに。壊れたら適当なもので使えますから。しかもメイドイン・ジャパンなり。



 極めつけはこれ。
 メーターの枠と、スポンジです。

 正味の話、破損しないと思われます。破損するときはカウルがすでに粉砕されているでしょうし、そういう状況に置いては我々ユーザーレベルでの修復などは困難でしょうから、まあ使うことは無いと思いますね。


 要は維持して行くには何かと部品が要るということです。当座必要のないものも持っておくのが予備、そうやって考えると、維持するということは大変なことであると言うことが判ります。
 数の多い車両ならば、全ての部品を保有してもそれが使われていく確率は高いですが、少数の車両ではディーラーやメーカーにとってそれが大きな負担になっているわけですね。

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